准教授
工学研究科
機械工学専攻
機械物理学
研究分野:
世の中のさまざまな物質は、原子・分子といった微粒子から構成されています。こういった構成粒子が互いに力を及ぼしあうことによって相対的な位置を決定して物質の構造を作り上げ、その物質の特徴的な性質を生み出しています。このような構成粒子間の相互作用と、それらが多数集合して構成する物質の性質との関係を明らかにする理論的研究をしています。
これまでの研究で、粒子間の相互作用とそれらが構成する物質の構造とを関係づける理論的枠組みを構築しました。特に、物質の構造に関する情報から粒子間の相互作用の情報を得る実用的な方法を確立しようとしています。この方法が確立すれば、応用上必要となる性質を持った物質を効率的に生成するための重要な手がかりが得られることになります。
粒子間の相互作用とそれらが構成する物質の構造とを関係づける理論的枠組みは完成しても、この理論から実用に足る結果を導き出すにはさまざまな近似が必要です。今後はもっとも精度の良い結果が得られる近似法を探し、最終的には産業面で本研究の結果を活用できるものにしたいと考えています。
人為的にデザインした粒子間相互作用ポテンシャルを持つ粒子によって自発的に形成されたカゴメ格子
正方、ハニカム、カゴメ格子を自発的に形成する粒子間相互作用ポテンシャル
福岡県出身。2003年九州大学理学府博士後期課程修了。2003-2007年三重大学工学研究科助手、2007-2020年同助教、2020年-同准教授。