准教授
工学研究科
電気電子工学専攻
電子物性工学
研究分野: 有機エレクトロニクス
有機材料の高機能化をテーマに、有機分子と無機材料が分子レベルで結合した「有機・無機ハイブリッド材料」を母材とした複合材料の高性能化・高機能化による様々な応用に関する研究を行っています。また、高電圧機器での利用を想定して絶縁材料が長期課電によりいかに劣化していくかを明らかにするとともに、絶縁劣化度の診断する技術を確立すべく研究を行っています。
複合材料の応用に関するテーマとしては、「高温環境・高電圧下で使用できる電気回路や絶縁部材の開発」、「放熱性、超撥水性をもつコーティングの形成技術」、「長期課電による樹脂の絶縁劣化度の判別技術」に興味を持って研究を行ってきました。上記に関連した成果技術として、環境にやさしい硬化触媒を用いた樹脂や電気泳動堆積を利用した複合材料の作製技術に関する特許を所有しています。
上記の特許にご興味のある企業との共同研究を希望します。最近は、「放電暴露に耐性のある新規材料」、「フレキシブルデバイスを支える基板材料、配線材料」などの研究を行っています。また、近年、エネルギー問題に対する意識の高まりの中で、これまで利用されていなかった環境中のエネルギーを利用した「環境発電」に関する研究が盛んですが、私は「水滴摩擦発電素子」に関する研究を行っています。この素子は、一滴の水滴で瞬間出力電圧で数十kVの電圧を得ることができますが連続的な出力を得るのは困難です。この素子の高効率化を図り、電源としての利用可能な素子の実現を目指しています。
新潟県生まれ。1999年新潟大学自然科学研究科博士課程修了、博士(工学)取得。同年神奈川工科大学ハイテク・リサーチ・センター ポストドクター 、2003年大阪大学大学院工学研究科 科学技術振興特任教員、2004年三重大学工学部助手、2007年三重大学工学研究科助教、2012年三重大学大学院工学研究科 准教授、現在に至る。