准教授
医学系研究科
生命医科学専攻
臨床医学系講座
研究分野: 臨床薬剤学
新規抗菌薬の開発が停滞している中、薬剤耐性菌による死亡者数の増加が国際社会の問題となっており、既存の抗菌薬を適切に使用することが重要視されています。
これまで、メタ解析を用いた研究、後方視的観察研究、そして、感染モデルマウスを用いた基礎研究を実施し、抗菌薬の適正使用に関するエビデンスの創出を続けてきています。現在は、肺炎治療をテーマとして、セフトリアキソン(CTRX)に着目して研究を進めています(科研費若手研究)。メタ解析ではCTRXの非劣勢を、臨床研究ではCTRXの至適投与法を明らかにしました。今後、肺炎モデルマウスを用いた微生物学的評価および炎症所見への影響について研究しています。
COVID-19のような変異株による感染急拡大による医療への甚大な影響を経験している我々には、変異株や耐性菌に対する備えの重要性を認識する必要があります。これらの研究成果や手法を活かし、産学官で連携し、抗菌薬治療のエビデンス構築を進めていきたいと考えています。
2008年岐阜薬科大学卒業、2010年岐阜薬科大学大学院修了、同年愛知医科大学病院薬剤部、2013年同病院感染制御部、2019年The University of Queensland Centre for Clinical Research留学、2021年三重大学大学院准教授、同年三重大学医学部附属病院薬剤部准教授。
委員歴
三重県病院薬剤師会 感染制御部会委員/地区委員、日本外科感染症学会 腹腔内感染治療薬臨床研究プロジェクト委員、日本化学療法学会 プロバイオティクス製剤適正使用検討委員、日本感染症学会 『JAID/JSC感染症治療ガイド2022(仮称)』「細菌性髄膜炎」WG委員、PLOS ONE academic editorなど
受賞歴
第5回MRSAフォーラム 優秀演題賞、2019年度日本医療薬学会Postdoctoral Award、第35回炭山キクノ賞
薬剤師、医療薬学専門薬剤師(日本医療薬学会)、医療薬学指導薬剤師(日本医療薬学会)、 抗菌化学療法認定薬剤師(日本化学療法学会)、医学博士