椎間板変性は加齢に伴う変化ですが、腰痛と関連していることが知られており、健康的な生活を送るためには避けられない問題です。また、椎間板変性が原因となり、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、さらには脊椎変形など種々の病気を引き起こします。椎間板の形態や生理学的な変化が起こる前段階の組織や細胞、分子レベルでどのような変化が起こっているか解明したいと考えています。
特殊な細胞外基質蛋白であるマトリセルラー蛋白は、様々な疾患において病態生理を反映したバイオマーカーや治療ターゲットとして注目しており、くも膜下出血患者におけるマトリセルラー蛋白濃度の解析、さらにマトリセルラー蛋白の一つであるgalectin-3の抑制が、早期脳損傷の重要な原因であるBlood-brain barrierの破綻を軽減することを基礎実験にして明らかにしてきました。
椎間板変性に注目し、細胞外マトリックスの分解、炎症などの病態と細胞外マトリセルラー蛋白の関与を解明することで、椎間板変性の病態を解明したいと思っています。
マトリセルラー蛋白の特徴を利用すること、細胞外基質の観点からの病態解明、さらにそれを基盤として将来的な診断法・治療法の開発を目指していきたいと考えています。
2008年 三重大学医学部卒業、三重県の関連施設で脳神経外科医として従事
2018年 三重大学大学院医学系研究科卒業、嚢状動脈瘤破裂による軽症くも膜下出血における遅発性脳梗塞の発生と予後不良に関わる血漿中ガレクチン-3濃度の研究にて学位取得
2022年~三重大学医学部脳神経外科助教
第80回日本脳神経外科学会中部支部学術集会 優秀論文賞
第86回日本脳神経外科学会中部支部学術集会優秀論文賞
三重大学学長賞
三医会奨励賞
スパズムシンポジウム第10回優秀論文賞(2018年度)基礎研究部門
脳神経外科専門医
脳卒中専門医、脳血栓回収療法実施医
日本脊髄外科認定医・指導医、脊椎脊髄外科専門医