これまでの研究では、関西のプロレタリア文化運動、四日市公害の文学表象、戦後占領期の三重県の雑誌研究など地域性を意識し、また、戦前期の日本プロレタリア文学の翻訳、東ドイツ(旧共産圏)における日本文学の翻訳状況に関する研究など国際性も意識してきました。教育活動では、これらの知見を生かし、三重県を舞台とする文学作品の概説や、国語教科書に掲載されている翻訳文学の原文と訳文を比較する授業などを行っています。こうした研究・教育活動を通じ、地方に根ざしたミクロな視点と世界を意識した多様な視点の両方を涵養し、視野の広い研究成果や人材育成に努めています。
附属中学校や三重県内の高等学校のご依頼により出前授業の講師を引き受けることで、文学作品の面白さやそれを読むことの意義を子どもたちに伝えています。また、文学や社会問題に関する記事、書評などを新聞や雑誌に寄稿して、専門家としての見識を示しています。その他、大小を問わず講演会やシンポジウムの講師も務めています。
日本文学・文化研究は近年国際化しており、国際シンポジウムや海外の図書・雑誌へ寄稿する機会も増えました。今後は、日本に関心を持ったり、国際的な文化的課題について、海外の研究者とともに共同研究を進めていく予定です。また、文化資源のデジタルアーカイブ化にも関心を持っており、現在、デジタルアーカイブに関するプロジェクトも展開しています。
福岡県出身。2007年立命館大学文学部卒業、2009年立命館大学大学院文学研究科博士前期課程修了、2014年同博士後期課程修了、博士(文学)。2015~2018年三重大学教育学部講師、2018年~同准教授。
2013年6月 - 現在日本社会文学会 評議員(関西ブロック)
2017年8月 - 2019年8月昭和文学会 編集委員
2016年6月 - 2018年5月三重大学出版会 理事
2015年6月 - 2017年5月日本社会文学会 監事
2013年4月 - 2017年3月日本近代文学会関西支部 運営委員
2015年6月 - 2015年6月日本国語教育学会第40回西日本集会(三重大会) 実行委員