現在はインターネット,ビデオ配信,クラウド,オンライン決済,遠隔医療等,24時間365日絶え間なく通信を使う生活をしており,通信がつながり続けることがとても重要になっています.光通信ネットワークの信頼性向上を目指して光通信ネットワークの冗長化技術と通信路異常監視技術の研究に取り組んでいます.
光通信ネットワークの冗長化技術により,たとえどこかの光通信ネットワークが断線するようなことが起こっても別の通信経路に切り替えることで通信を続けることが可能になります.また,通信路異常監視技術があれば断線が発生してから通信経路を切り替えるのではなく異常を事前に察知し予防的に通信経路を切り替えることが可能になります.たとえ災害が発生しても重要な通信が繋がり続ける技術の実現を目指しています.
光通信ネットワークの冗長化技術では,光ファイバ給電による微弱な電力による遠隔からの経路切替を可能にするためのシステム構成や蓄電・制御アルゴリズムの研究を進めています.通信路異常監視技術では光ファイバ干渉計による簡易な光学システムに信号処理アルゴリズムを組み合わせた技術の研究を進めています.これらの技術を例えば橋梁やプラント設備のモニタリングに応用していきたいと考えています.
1991年日本電信電話株式会社入社,2006年~2007年University of Western Australia,MBA留学,NTTアクセスネットワークサービスシステム研究所主幹研究員を経て2020年より三重大学大学院工学研究科教授.