教授
教育学部
幼児教育
研究分野:
乳幼児期の子どもの生活はすべて遊びであり,学びであると言われます。しかし,遊びは学びのみに回収され得るものではありません。大人にとっては無意味で役に立たない,くだらない,非常識,ありえないと思えるような内容も遊びには含まれており,むしろそうした側面の方が乳幼児期の遊びにはより重要となります。子どもの想像力や遊び心を育むうえでの遊びの意味や大人のかかわりについて研究しています。
子どもにとっての遊びや想像的なもの(サンタクロースや鬼やお化けなど)の意味と役割について研究から分かったことを保育者に話し,幼稚園・保育所等における指導・援助に役立てています。また,乳幼児の子育て中の保護者や地域の様々なサポーターにも話をし,子育てや地域子育て支援に役立てています。
子どもが乳幼児期にありそうもないことやくだらないことをたっぷりと経験することは,彼らの子ども時代を充実させ,将来における生きる意欲や前向きな態度へとつながります。これらの経験を保障するためには,環境を構成し働きかけを行う保育者や保護者が,その経験の構造や意味を理解し実践できることが重要であり,今後はそのための理論構築と実践開発を行う予定です。
広島県出身。2013年に三重大学に赴任し,2018年より現職。博士(学校教育学)。専門は乳幼児心理学,保育学。
津市教育委員会委員,三重県幼児教育センタースーパーバイザー,津市子ども・子育て会議委員,伊賀市子ども・子育て会議委員長など。その他,保育・子育て関係の講演・研修会等の講師及び指導助言多数。2019年に第55回日本保育学会保育学文献賞を受賞。
幼稚園教諭1種免許状,小学校教諭1種免許状。