特任准教授
人文学部
文化学科
日本研究
研究分野: 日本古典文学
古典の作品の魅力は、千年も昔の人々の生き様を知ることができることです。特に和歌は「うた/うったえる」が語源であるとされるように、詠んだ人の思いが表れています。千年隔たった人の心がどのように言葉にされているのか、その方法を明らかにしたいと考えています。そのことによって現代の私たちとの共通性と差異を知り、多様なものの見方を鍛えるのが目的です。
三重大学東紀州講座やサマーセミナーでの授業を通じて、研究で得た知見を広く学校現場で活用して頂いています。また三重大学公開講座や地方の市民講座、斎宮歴史博物館の古典講座の講師を担当し、生涯学習として、古典を人生の友のように親しんで頂けるよう橋渡しをしています。
平安時代に詠まれた和歌はたくさんありますが、地方ごとの特色があることについては、あまり取り上げられていません。伊勢には斎宮が置かれ、平安時代前半までは都と同等の文化的水準を保っていました。斎宮で行われた行事や斎宮で詠まれた和歌の表現を丁寧に考察し、独自の文化がどのような言葉で可能になったのかを明らかにしたいと考えています。
愛知県出身。2010年名古屋大学大学院博士後期課程修了。愛知淑徳大学「教職・司書・学芸員教育センター」助教、同非常勤講師、金城学院大学非常勤講師、三重大学非常勤講師等を経て2021年から三重大学特任准教授。
斎宮歴史博物館運営専門委員