スポーツ競技において実力を発揮するには、心理的側面が重要な役割を果たしています。その心理的側面を充実させるためのトレーニングとして、メンタルトレーニングがあります。有効なメンタルトレーニングに必要な内容を研究することによって、競技者がその実力を発揮できるようにすることを研究しています。また、効率よく運動学習を実施するための方法の一つとして、イメージトレーニングがあげられ、その研究も実施しています。
実力があるのに競技でその実力を発揮できない競技者に対して、メンタルトレーニングを実施することで、本来の実力が発揮できることに貢献できることがあげられます。今まで、色々なスポーツ選手やチームに対して、メンタルトレーニングを指導することで、心理面の重要性を理解してもらい、心理面のトレーニングを実施することで、その成果が出ています。
メンタルトレーニングという言葉は、かなり認知されてきましたが、スポーツ選手が実際に導入しているかというとまだまだ一般的にはなっておりません。スポーツ競技を実施していく中で、体力のトレーニングや技術のトレーニングと同様に、メンタルトレーニングが必要であることを多くの人に知っていただきたいと思います。そのためには、多くの人が簡単にアクセスできるメンタルトレーニングのシステム化が必要と考えています。
福岡県生まれ。名古屋大学助手を経て、1986年より三重大学教育学部講師、2001年より教育学部教授。2017年より教育学部学部長、2021年より理事・副学長(教育担当)
日本体育学会、東海体育学会、日本スポーツ心理学会、日本ゴルフ学会所属。三重県スポーツ医科学委員会委員、三重県スポーツ推進審議会会長、名古屋市スポーツ推進審議会委員、名古屋市立学校における部活動のあり方検討委員会委員、全国大学体育連合理事、東海体育学会会長、2011大学体育教育賞受賞