教授
工学研究科
電気電子工学専攻
電子物性工学
研究分野: オプトエレクトロニクス
コロナ禍を機に、殺菌やウイルス不活性化の手段として深紫外LEDが期待されている。我々の研究室は、その普及の鍵となる低コストで高品質なサファイア上AlNテンプレート技術を開発した。さらに、殺菌に最も有効な波長である265nm帯のLED作製を行い、高効率化と高出力化に取り組んでいる。この技術は、産業用のみならず一般家庭へも深紫外LEDの普及を加速すれば、低消費電力で安全安心な住環境の提供に寄与することが期待できる。
窒化物半導体などの結晶成長、物性評価、さらにはデバイス形成を行う研究を行っている。特に、深紫外LEDや次世代高速通信用トランジスタの基板として期待されるAlN膜をサファイア上に作製する技術を開発し、世界最高の結晶品質を達成している。さらにその基板を用いた発光波長265nmLEDは、世界最高レベルの出力と外部量子効率を達成している。次世代高速通信用トランジスタについても高い絶縁耐圧が達成できることを実証済みである。
半導体物性の基礎的理解、数ミクロンの半導体プロセス技術、デバイス形成などで産業と連携した研究を実施すると共に、国際共同研究や他大学との共同研究を行ってきた。今後、人材育成の面からの産官学の連携は重要と考えられるので、協調した取り組みを行いたい。
1988年3月 大阪大学院基礎工学研究科博士前期課程物理系専攻修了、同年4月三重工学部電気工学科 助手。同大の助教授、准教授を経て2015年地域イノベーション学研究科 教授、2022年工学研究科 教授。2017年4月-2021年3月 地域イノベーション学研究科長。
2001年 オットフォンゲーリケ大学マグデブルグ、カルフォルニア大学サンタバーバラ校の客員研究員。
応用物理学会 フェロー、日本結晶成長学会 理事、一般社団法人ワイドギャップ半導体学会 理事、日本学術振興会R032産業イノベーションのための結晶成長委員会 運営委員、結晶加工と評価技術第145委員会 委員。名古屋大学 世界的課題を解決する知の「開拓者」育成事業 事業推進委員、鳥羽商船高等専門学校 運営諮問委員。
博士(工学)