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三重県膵がん早期発見プロジェクト

山田 玲子

助教

医学系研究科

生命医科学専攻

臨床医学系講座

研究分野: 消化器肝臓内科

reiko-t(AT)med.mie-u.ac.jp
(AT)は@に読み替えてください。

カテゴリ

キーワード

  • 膵癌
  • 早期発見

関連するSDGs

  • 背景、動機付け

    三重大学医学部附属病院は、三重県・三重県医師会と共催し、膵がんを早期に発見するための取り組みとして、「三重県 膵がん早期発見プロジェクト」を立ち上げ、2023年1月に三重県全域で開始することになりました。
    このプロジェクトは、自覚症状も出にくく、早期発見が難しい膵がんの“リスク因子”を地域のクリニック(かかりつけ医)で拾い上げることで、三重県内の膵がん患者の早期発見と早期治療を推進し、生存率の向上を目指すものです。

  • 成果、活用例

    三重県全域でのプロジェクトに先立って、2021年1月から三重大学病院、津市内の中核病院、そして津地区医師会、久居一志地区医師会の連携により、津市をモデル地区とした膵がん早期診断プロジェクトを立ち上げ、継続してきました。津市では、この約2年間に通常は発見が困難な10mm1以下の膵がんの発見に複数事例でつながるなど、プロジェクトの効果が出始めており、今回この取り組みをさらに三重県全域に広げるものです。

  • 今後の展望展開

    「三重県 膵がん早期発見プロジェクト」では、まず身近なかかりつけ医が、問診や血液検査、エコー検査の結果に基づき、膵がんのリスクの有無を診断します。膵がんに特徴的なリスク因子に基づいた一定の指標を導入することで、専門医でなくても判断ができるようになっています。万が一、リスク因子が多いと判断された方については、念のため膵がんを疑い、地域の中核病院や三重大学病院での精密検査を受けていただくようにします。そこで、膵がんが認められた場合には、三重大学病院の膵がん専門医による治療へ迅速に移行できるよう連携します。このプロジェクトが、三重県での膵がんの生存率を改善することができるか、三重県とも連携して進めていきます。

  • 主な研究業績・作品等

    • Improving the Prognosis of Pancreatic Cancer Through Early Detection: Protocol for a Prospective Observational Study.Yamada R, et al. JMIR Res Protoc. 2021;10(10):e26898.
    • Development of “Mathematical Technology for Cytopathology,” an Image Analysis Algorithm for Pancreatic Cancer.Yamada R, et al. Diagnostics (Basel). 2022;12(5):1149.
    • Usefulness of an additional lead shielding device in reducing occupational radiation exposure during interventional endoscopic procedures: An observational study.Yamada R, et al. Medicine (Baltimore). 2020;99(34):e21831.
    • 英語論文被引用回数:14

    膵がん早期発見プロジェクトの概要説明

    地域医療による膵がんの早期発見から早期治療の仕組み

  • 略歴

    2002年 三重大学医学部卒
    2006年 愛知県がんセンター中央病院 レジデント
    2008年 松阪中央総合病院 胃腸科
    2010年 三重大学医学部 医学看護学教育センター助教
    2021年〜 三重大学医学部附属病院 消化器肝臓内科助教
    2022年〜 三重大学医学部附属病院 消化器病センター胆膵部門長

  • 社会とのつながり

     

  • 資格

    内科学会 総合内科専門医/指導医、消化器病学会 指導医/学会評議員/東海支部評議員
    消化器内視鏡学会 指導医・学術評議員・東海支部評議員
    膵臓学会 認定指導医/学会評議員、胆道学会 認定指導医/学会評議員
    内視鏡学会 医療安全委員会委員、利益相反委員会委員
    膵臓学会 嚢胞性膵腫瘍委員会委員

  • 高大連携における探究活動の支援分野

    • 医療・福祉の課題