トップアスリートは、ボールや他の競技者とのあいだに技術的関係性を構築し、身体でわかるタイプの知識=「身体知」として習得することで、洗練された巧みなパフォーマンスを表現できることが知られています。現在はバレーボール競技者の身体知について、体験しているアスリートの視点からその脈絡や論理を探っていく「生成論」的研究に着手しています。
団体スポーツ競技には、個々の競技者のパフォーマンスを断片的に捉えるだけでは解明できない、競技者間の関係性の上に成立する集団技能が存在します。それらを可能にしている身体知が学術的検証を通して解明されることにより、バレーボール独自の魅力やおもしろさが再発見されるとともに、新たな指導法としても貢献できるものと考えています。
「部活動の地域移行」が段階的にスタートするにあたり、指導者の確保が課題となっています。学術的検証を通して明らかになった研究成果を地域スポーツの指導者養成に役立てる方向性を検討したいと考えています。
三重県体育協会スポーツ医・科学実行委員会委員、三重県スポーツ推進審議会委員、東海大学バレーボール連盟理事、三重県学生バレーボール連盟理事
(財)日本スポーツ協会コーチディベロッパー、(財)日本バレーボール協会公認講師、(財)日本スポーツ協会 バレーボールコーチ4