お問い合わせ

レーザ溶接・切断を中心とする熱を利用したものづくり

尾崎 仁志

助教

工学研究科

機械工学専攻

機能創成プロセス

研究分野: 材料機能設計

ozaki(AT)mach.mie-u.ac.jp
(AT)は@に読み替えてください。

キーワード

  • 溶接
  • 接合
  • レーザ切断
  • 異材接合

関連するSDGs

  • 背景、動機付け

    レーザ溶接・切断を中心とする熱を利用したものづくりについて研究しています.特に,自動車等の輸送機器の軽量化に必要な技術である異種金属接合や,レーザの優れた集光特性を生かした微細溶接について,その接合メカニズムや条件の最適化について検討しています.また,アシストガスを用いない新しいレーザ切断法の特性に関する研究や,材料の電気抵抗による発熱を利用した抵抗溶接についても研究しています.

  • 成果、活用例

    レーザロール溶接という独自の手法により,従来の溶接では困難であった鋼とアルミニウム,鋼とマグネシウム(図1)などの組合せで異種金属接合が可能です.また,パルスレーザにより,従来のはんだ付を用いなくても直径0.32mmの細線材とアルミニウム板との直接接合が可能(図2)です.2014年より,日本溶接協会 中部地区溶接技術検定委員会 溶接技能者評価員を務め,中部地区の溶接技能者評価試験に関する学外業務にも携わっています.

  • 今後の展望展開

    近年,溶接技能者の高齢化が進み,溶接技能者を志す若い人材の確保も困難な状況であるため,溶接技能者の人手不足が社会的な問題となっています.一方,例えばレーザ溶接技術は自動化が容易なことから,レーザ装置のコストの問題等がクリアできれば,そのような人手不足の問題に少しでも貢献できるかもしれません.今後も,レーザ溶接・切断を中心とする熱を利用したものづくりの研究等を通じ,社会に貢献していきたいと考えています.

  • 主な研究業績・作品等

    • Hitoshi Ozaki, Yoshihito Akao, Minh Quang Le, Hiroshi Kawakami, Jippei Suzuki, Yousuke Kawahito: Optics and Laser Technology, 147(2022), 107547
    • 尾崎仁志,海道和貴,齋藤健伍,川上博士,鈴木実平,沓名宗春:溶接学会論文集, 35-2(2017), pp.85-92
    • Hitoshi Ozaki, Muneharu Kutsuna, Shigeyuki Nakagawa, Kenji Miyamoto: Journal of Laser Applications, 22-1(2010), pp.1-6

    図1 低炭素鋼とマグネシウム合金とのレーザロール溶接継手の引張せん断試験後の試験片

    図2 線材と板材とのレーザ溶接部

  • 略歴

    静岡県湖西市出身.2006年3月 名古屋大学大学院工学研究科博士課程後期課程マテリアル理工学専攻(材料工学分野)短縮修了.2006年4月 三重大学大学院工学研究科助教.現在に至る.

  • 社会とのつながり

    2014年4月~日本溶接協会 中部地区溶接技術検定委員会 溶接技能者評価員
    2017年5月~中部レーザ応用技術研究委員会 幹事
    2017年5月~三重県溶接協会 委員
    2022年11月 International Best Researcher Award in Laser Welding & Cutting

  • 資格

    ・甲種危険物取扱者
    ・アーク溶接特別教育

  • 高大連携における探究活動の支援分野

    • 自然科学(化学・生物・数学など)への課題