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光で記憶の謎を解き明かす

竹本 研

教授

医学系研究科

生命医科学専攻

基礎医学系講座

研究分野: 生化学分野

キーワード

  • 記憶
  • 行動
  • 神経細胞
  • 光テクノロジー
  • 顕微鏡

関連するSDGs

  • 背景、動機付け

    我々動物が記憶を獲得し貯蔵する仕組みは、脳科学に残された最大の謎の一つです。我々の研究グループでは、こうした記憶のプロセスを顕微鏡下で観察・操作することで、その謎の解明を目指しています。また我々が得意とする光を用いた分子の可視化・操作に関する新技術の開発も同時に進め、分子から行動発現に至る各階層をつなぐ未知の原理にアプローチし、脳科学における新たな学問分野の創生を目指しています。

  • 成果、活用例

    我々は独自の光技術の開発も精力的に進めており、その取り組みは国際的に注目されてきました(Humeau Y et al. Nat. Neurosci. 2019、Paoletti P et al. Nat. Rev. Neurosci. 2019等多数)。また我々はこうした独自技術を、国内外の研究グループに提供するなど共同研究を積極的に進めています。こうした取り組みを通じて、幅広く神経科学分野における研究の発展に貢献することも目標の一つです。

  • 今後の展望展開

    我々が目標とする記憶の仕組みに関する謎が解ければ、神経変性疾患や老化脳で起こりうる記憶力低下のメカニズムの解明に貢献できると期待されます。また将来的には、これらの治療法や予防法の開発に役立つと考えています。

  • 主な研究業績・作品等

    • Takemoto K et al. Nature Biotechnology, , 35(1):38-47, 2017 (IF=68.164)
    • Takemoto et al. Proc Natl Acad Sci U S A., 104(33):13367-13372, 2007 (IF=10.700)
    • Takemoto et al. J. Cell Biol.,160(2):235-243, 2003 (IF=8.077)
  • 略歴

    奈良県生まれ。大阪大学工学部卒。大阪大学大学院医学系研究科修了、博士(医学)取得。北海道大学電子科学研究所、横浜市立大学医学部、を経て、2020年4月より現職。2009-2015年JSTさきがけ研究者を兼任。

  • 社会とのつながり

  • 資格

    博士(医学)

  • 高大連携における探究活動の支援分野

    • 自然科学(化学・生物・数学など)への課題