教授
教育学部
保健体育
研究分野:
健康問題の多様化が進み、社会環境もからだを動かす事が少なくなる方向へ進んでいる現代において、運動を生活の中へ取り入れることの意義を子どもから中高齢者までを対象として研究しています。特に身体活動の不足や栄養不足と関連が深く、成人期の健康とも関わる小児期の肥満ややせを中心に、早期対応の必要性を明らかにするため研究を進めています。また、熊野古道歩行時のエネルギー消費量測定や神島でのウォーキングツアーなどヘルスツーリズムに関わるイベントにも関わりました。
国際的にも貴重で、社会的インパクトも高い肥満小児の長期予後調査では、小児期に肥満の程度が高かったものほど成人期で肥満を継続する割合が高く、小児期において適正な体型を維持することの重要性を明らかにしています。こうした子どもの健康と運動や栄養に関わる研究成果を教員養成系の学生に授業として伝え、将来教師になったときに健康教育を展開してもらうことや三重県医師会学校保健委員会と連携し、小児期からの生活習慣病予防事業を進めています。
少子化が進んでいる中で、子どもが健やかに成長するための研究は益々重要になってきます。現代において教育現場における子どもの研究は実施が難しくなってきていますが、関係各位と連携を取りながら精度の高い情報収集、解析を進めて行きます。特に、病気になってから治すという考え方ではなく、健康に関わる知識を身につけ、運動や食、休養について実践した結果、生涯健康で過ごせていたといった人材を育てられるよう研究・教育を進めていきます。
東京生まれ名古屋育ち。1987年筑波大学体育専門学群卒業、1990年福岡大学体育学部助手、1991年三重大学教育学部に助手にて奉職し、2009年教授。1999年ペニントン生物医学研究所にて在外研究。2015年~2020年三重大学副学長、2022年教育学部附属特別支援学校校長。
2021年~三重県教育委員、2018年~日本肥満学会小児肥満症検討委員会委員(小児肥満症診療ガイドライン作成)、2013年~2018年三重県子どもの体力向上推進会議委員長