潰瘍性大腸炎やクローン病を含む炎症性腸疾患はその病因がまだ解明されてないため、根本的な治療法がなく、“粘膜治癒”をゴールした治療戦略は重要です。炎症性腸疾患の患者数は年々増加しており、より安全性・有効性・経済性の優れた薬剤の研究開発が望まれています。そのため、培養細胞およびマウスモデルを用い、疾患の病態解明と再生治療候補薬を見つけたいです。
医学部生の講義・実習と大学院生の教育・研究指導をしています。国内の日本語の雑誌(アレルギーの臨床、日本生化学雑誌、消化器病学サイエンス)、国際英語の雑誌に総説あるいは原稿を寄稿したり、市民講座にも積極的に発表したりしながら、国内外の学術交流会・学習会の会員を務めています。
これまでの教育経験・研究スキルを生かし、学生たちの学ぶ力と教員として自分の教える力を伸ばし、充実した教育・研究体制構築に取り込みたいです。
2005年内蒙古民族大学医学部卒業、2008年・2011年京都大学薬学研究科医療薬科学修士・博士過程修了、2012年京都大学医学研究科博士研究員、2016年京都大学医学研究科特定助教、2017年三重大学医学研究科助教、現在に至る。
2013年に科学研究費若手B(課題番号25860113)、2016年に科学研究費若手B(課題番号16K18937)を獲得した。2017年に三重県健康管理事業センターがん研究助成を獲得した。2019年に科研費基盤C(課題番号19K07479)を獲得し、腸管上皮オルガノイド培養と再生を司るエキソソームmiRNAの研究プロジェクトが生命の駅伝がん研究助成に採択された。さらに、2020年にトロンボモジュリンの粘膜治癒に対する有効性の研究成果が第42回日本血栓止血学会賞を受賞した。