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日本と東南アジアの村落研究

安食 和宏

教授

人文学部

文化学科

アジア・オセアニア研究

研究分野:  

キーワード

  • 人文地理学
  • 日本の農山村
  • 地域活性化
  • 東南アジア
  • マングローブ

関連するSDGs

  • 背景、動機付け

    (1)日本の山村地域をフィールドにして、地域社会の構成や人々の就業状況、環境利用の変化を調査してきました。それは、ムラの視点から日本の地域構造と地域問題をとらえる作業ともいえます。(2)熱帯の豊かな「海の森」といわれるマングローブ林に着目して、東南アジアのムラをフィールドにして、マングローブ林と村落生活との関わりや、森林破壊に伴う環境問題などを調査してきました。

  • 成果、活用例

    (1)日本のムラの調査研究をベースにして、実践的活動として、地域活性化事業や人材育成事業のお手伝いをしてきました。具体的な内容は、下の「社会とのつながり」を参照して下さい。また、「21世紀型まちづくり研修」などで話題提供を行ってきました。(2)東南アジアにおけるマングローブ林の利用と破壊、そこで発展してきたエビ養殖(その多くを日本人が消費している)に関する調査研究をふまえて、各種の講演会などで情報発信を行ってきました。「なごや環境大学共育講座」「桑名サテライトカレッジ」「三重大学・志摩市文化フォーラム」などです。また、JICA(国際協力機構)主催のマングローブ生態系・研修コースの講師を5回務めました。

  • 今後の展望展開

    (1)人口減少と高齢化、限界化が注目されている日本の山村について、その社会経済の仕組みをきちんと把握して、今後の方向を議論する必要があります。そして耕作放棄と獣害被害の増加など、山地生態系が大きく変わりつつあり、そうした現実と将来に関する調査研究も求められています。(2)マングローブ林の役割は、地球温暖化防止という点からも再評価されており、人為インパクトによる森林減少と生態系の変化を具体的に把握して、住民生活と自然環境との共存を図る調査研究がさらに求められています。

  • 主な研究業績・作品等

    • 宮城豊彦・安食和宏・藤本潔(2003):『マングローブ-なりたち・人びと・みらい-』、古今書院. (共著)
    • 安食和宏(2005):「東紀州活性化大学の実験と実践-地域活性化の方法論に関する一考察」、『人文論叢(三重大学人文学部文化学科)』、22号.
    • 安食和宏(2007):「三重県地域誌.東紀州」「県境を越える地域づくり.吉野熊野地域」、藤田佳久・田林明編『日本の地誌7.中部圏』、朝倉書店.(分担執筆)

    熊野市・丸山地区の千枚田

    フィリピンのマングローブ林

  • 略歴

    山形県出身。東北大学理学部卒業、東北大学大学院理学研究科博士後期課程単位取得退学。三重大学人文学部講師、助教授を経て、教授(現在に至る)。かつ、三重大学大学院地域イノベーション学研究科教授(現在に至る)。

  • 社会とのつながり

    1995年~2000年 津のまち・ときめきゼミナール企画委員(津市教育委員会)、1995年~2004年 東紀州活性化大学コーディネーター(東紀州地域活性化事業推進協議会)、1996年 三重県総合計画審議会専門委員(三重県企画振興部)、1999年~2008年 三重県国土利用計画審議会委員、会長(三重県地域振興部)、2007年~2008年 三重県過疎地域対策研究会・座長(三重県ふるさと振興協議会)、2013年~2021年 三重県公共事業評価審査委員会委員、委員長(三重県県土整備部)、2015年~ 紀宝町まち・ひと・しごと創生会議会長(紀宝町) などを務める。

  • 資格

     

  • 高大連携における探究活動の支援分野

    • まちづくりの課題
    • 環境への課題