悪性リンパ腫の治療法は日進月歩で開発されており、適切な治療において治癒を目指すことができるようになってきました。しかしながら、まだまだ治療が難しい病型が残されており、その病態の解明や治療法の開発が重要視されています。
難治性リンパ腫であるCD5陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を対象とした国内多機関共同後方視的解析を行い、特異な臨床的特徴を明らかにしました。オールジャパンで初発II-IV期CD5陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者を対象とした新規治療法の第II相試験を実施し、優れた治療成績と安全性が得られたことから、同対象の標準治療のひとつになっています。
悪性リンパ腫はたくさんの種類があり、各々で治療方針が異なります。リンパ腫の発生機序や予後不良性の解明などの基礎研究を行いつつ、リンパ腫患者さんの予後を少しでも改善するために、新規治療法の開発を行っていきたいと考えています。
三重県生まれ。2000年福井医科大学卒業。2008年三重大学大学院修了。2009年三重大学大学院医学系研究科血液・腫瘍内科学 助教、2021年より現職
造血器腫瘍診療ガイドライン リンパ腫領域執筆担当
日本臨床腫瘍研究グループ (JCOG): プロトコール審査委員会医学審査委員(2015年4月1日~2020年5月31日)、JCOGプロトコール審査委員会委員 (2020年6月1日~)
JCOGリンパ腫グループ:グループ代表委員、プロトコール検討小委員会コアメンバー
JJCO Reviewer Board (2019年4月1日~)
日本リンパ網内系学会 JCEH編集委員会委員
受賞歴:第69回日本血液学会第49回日本臨床血液学会合同総会合同奨励賞
日本内科学会総合内科専門医、指導医、日本血液学会認定専門医、指導医、がん治療認定医