糖尿病の患者さんは、世界規模で増加し、合併症である末期腎不全患者や失明などにより、生命予後や生活のQOLの低下が認められます。従来の治療では、血糖コントロール、合併症の進展抑制に限界があるため、糖尿病の発症・進展及び、血管合併症の進展抑制機序を解析し、新規治療法を開発する必要があります。
我々は、細胞のアポトーシス(細胞死)に注目し、凝固関連タンパクであるプロテインC、トロンボモジュリンが糖尿病の発症及び進展と、合併症の進展に関与していることを発見しました。更に、最近ある種の細菌から細胞のアポトーシスを促進するペプチドを世界で初めて発見しました。更に、このペプチドが糖尿病の発症及び進展、合併症の進典に関係している可能性があり、これらの相互関係について解析をすすめていきます。これらの研究により病気の成り立ちが解明され、新規治療方法の開発に貢献できると思われます。
糖尿病の発症と合併症の進展の原因はいまだ不明な点が多い状況です。病気の成り立ちに関する新しい機序を我々は解明することにより、病気が起こる理由を明らかにすることができると考えられます。これらの新知見に基づいて新規治療方法を考えていくことは、従来の方法とは異なる効果を発揮し、病気を改善する可能性があります。新規治療法の開発により、糖尿病患者さんの血糖抑制と合併症の進展抑制に貢献していきたいと考えております。
宮崎県生まれ、4歳から三重県在住。1990年大学院修了、1991-1994年Vanderbilt University(米国、テネシー州)に留学。2010年糖尿病・内分泌内科准教授、2012年同科長、病院教授、2021年から現職,科長、病院教授併任 専門領域は糖尿病、内分泌、代謝領域
2014年 日本糖尿病協会発行 雑誌「さかえ」編集委員
2017年 糖尿病対策推進会議地区副代表
2018年 日本内分泌学会東海支部学術集会 会長
2021年 日本糖尿病学会中部地方会 会長 2004年 東海学術奨励賞受賞 、2012年 日本内科学会東海支部優秀演題賞(指導)、2015年 知的財産優秀出願賞(三重大学、Esteban Gabazza教授と受賞)等
内科学会専門医、指導医、糖尿病学会専門医、指導医、
内分泌学会専門医、指導医、肥満学会専門医、指導医