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フィクションの登場人物に感情移入するとはどういうこと?

田畠 健太郎

准教授

人文学部

文化学科

国際言語文化学

研究分野: アメリカ文学

ktabata(AT)human.mie-u.ac.jp
(AT)は@に読み替えてください。

キーワード

  • アメリカ文学
  • 小説
  • フィクション
  • エンパシー(共感・感情移入)

関連するSDGs

  • 背景、動機付け

    主に20世紀のアメリカで書かれた英語の文学作品、特に小説を中心に研究しています。「小説とは何か」という愚直な問いに、感情移入(エンパシー)に着目することで答えられないかな、と思って研究しています。様々な意味での「他者」との出会いが問題になるアメリカにおいて、感情移入という「他者」理解にはどんな意義があるのか、というようなことも広い視野では考えています。こう書くと、何だかムツカシイ感じがしますが、結局は、どうして私たちは作りもののお話にこんなにも心奪われちゃうんだろう、というナイーブな問いが根本にあるので、文学に限らず映画でもTVドラマでもなんでも、虚構の作品に感動するという経験を大切にしています。

  • 成果、活用例

    フィクションを鑑賞するときに、まったく感情的にならずに虚構世界を突き放すのでもなく、かといってまったく没入的になってしまうのでもなく、うまくバランスを取りながら、フィクションのフィクションたるところをうまく味合うことができるといいな、と考えています。

  • 今後の展望展開

    エンパシーという概念をめぐる言葉の歴史の中で、フィクション作品、特に小説作品がそれにどのように関係してきたかを、20世紀のアメリカ小説にさぐりたいな、と期待しています。

  • 主な研究業績・作品等

    • リチャード・ライト『アメリカの息子』再読(I)――『アメリカの息子』におけるエンパシーの検討―― Philologia (53) 21-40 2022年3月
    • 小説のエンパシー理論I――文学研究におけるエンパシー研究概観とAmy Coplanによるエンパシー理論の検討を中心に―― Philologia (50) 19-43 2019年3月
    • 小説のエンパシー理論序説(I)――物語エンパシーのカテゴリー分け―― Philologia (51) 63-88 2020年3月
  • 略歴

    1982年、富山県富山市に生まれる。大学入学を機に上京し東京に10年間ほど住んだのち、博士号を取りにアメリカのフロリダ州にあるフロリダ州立大学に7年間ほど留学。2018年、三重大学に着任。

  • 社会とのつながり

    2021年4月~ 放送大学三重学習センター客員教員

  • 資格

     

  • 高大連携における探究活動の支援分野

    • 人文科学(文学・歴史・語学・心理学など)への課題