教授
生物資源学研究科
資源循環学専攻
国際・地域資源学
研究分野: 国際資源植物学
現代農業は化石燃料や鉱物資源を大量に消費することで成立している。近年の気候変動や肥料価格高騰を見れば、大量消費型の栽培技術が限界に近付いていることは明らかである。地域内で入手可能な生物系資材を活用する地域循環型農業は、一部の篤農家が追い求める理想技術の水準から、未来の農家が採用すべき必須技術となるだろう。こうした未来予測に資するべく日々の研究に取り組んでいる。
「イネやコムギは、水田に投入された生物系資材から、どのように養分を吸収するのか?」「温暖化はその養分吸収の過程をどう変化させるのか?」などの課題に取り組んでいる。その成果は広く研究者に共有され、持続的栽培技術の構築に活かされて行く。農家の水田で研究しているため、成果は速やかに周辺の農家に採用されていく。
「地域の課題は世界の課題」を合言葉に、地域の農家が抱える課題をその生産現場で研究し、成果を地域に還元することは勿論のこと、世界規模の課題として積極的に世界へ発信していく。
千葉県生まれ。青年海外協力隊やJICA技術力専門家など国際協力の現場を長く経験。名古屋大や東大の研究員時代にはアジア・アフリカ諸国で調査研究を展開。東大特任助教、三重大准教授、現職では国内農村で数々のプロジェクトを展開。