教授
工学研究科
電気電子工学専攻
情報・通信システム工学
研究分野: 情報処理
人工知能(Artificial Intelligence: AI)やそれに関する技術(特に画像認識に関する技術)とその応用について研究しています.AIと聞くと難しいかもしれませんが,簡単に言えば「人間のように考えることができるコンピュータを実現するための技術」です.現在は,画像認識を中心としたAIに関する技術を医療や福祉,企業の生産現場における諸問題に適用し,イノベーションを起こすべく研究開発を進めています.
これまでに,画像認識や深層学習に関する研究成果を活用することで医療文書画像から類似症を例検するシステムや病理画像から疾患の進行度を推定するシステム,認知症の進行度を評価するシステムなどを開発してきました.また,把持体の3次元データを解析し,その結果を活用したスマートフォンケースの開発にも携わりました.スマートフォンケースについては岩手の企業から製品としてリリースされ,東日本大震災の被災地復興の一助となりました.
AIやDX,データサイエンスに関する技術は医療や福祉の分野のみならず,様々な現場で必要とされています.これらの技術に関する研究を進めるとともに県内の企業等と連携しながら社会実装を進めていくことは,地域の大学として非常に重要であると考えています.現在は医療や福祉,企業の製造現場を中心に研究プロジェクトを進めていますが,今後は農業や水産業などの分野におけるDX化とイノベーションの創出にも取り組んでいきたいと考えています.
三重県生まれ.2004年三重大学大学院工学研究科博士後期課程 修了.(株)医用工学研究所取締役,NEDO養成技術者を経て2007年より三重大学工学部助手.2009年三重大学大学院医学系研究科 博士課程修了.2017年より現職.2018年から2023年まで学長補佐としてインターンシップや学生支援にも携わる.博士(工学・医学).
日本知能情報ファジィ学会・東海支部長,文部科学省・保健医療分野におけるAI研究開発加速に向けた人材養成推進委員会委員,(財)人工知能研究振興財団・人工知能技術に関する調査研究委員会委員,(福)太陽の里・評議員,(福)松阪仏教愛護園・評議員のほか,国際会議の実行委員長やプログラム委員などを多数務める.2008年日本知能情報ファジィ学会 貢献賞受賞.