熱エネルギーの有効利用と環境配慮型の新たな熱利用技術の開発に関する研究を行っています.とくに,実用化を視野においた実験による伝熱,エネルギー変換,空調制御に関する研究に取り組んでいます.また,熱はエネルギーの墓場と言われるように,中低温排熱を工業的に有効に利用することが困難であることから変換効率が低く,燃焼時には排出ガスを伴うことから,その環境への影響が注目されています.このため,工業製品や産業活動のライフサイクルにわたる環境影響評価にも取り組んでいます.
企業との共同研究により,熱交換器内の流体挙動の分析によって伝熱促進技術を提供してきました.また,ライフサイクルアセスメント手法により工業製品の環境影響負荷を分析評価し,製品のエコラベル取得や企業のISO14001認証取得に貢献してきました.近年では,省エネルギーの環境制御型植物栽培手法を提案し,国際共同研究で実証試験に取り組んでいます.
多くの企業では,2030年の温室効果ガス排出量の削減目標,2050年のカーボンニュートラルに向けた対策に取り組まれていると思います.熱エネルギー利用の視点から,伝熱促進技術の提供,中低温排熱の有効利用による総合熱効率の向上,温室効果ガス排出量の削減と吸収手法を提案していきたいと思います.また,温室効果ガス排出量削減には,技術的な視点のみならず市民の環境への意識の向上も重要な要素と考えています.環境セミナーやオンデマンドビデオ授業等により,幅広い方面から熱エネルギーの有効利用と環境対応に取り組んでいきたいと思います.関連分野の共同研究,社会人学生(博士前期課程,博士後期課程)の入学を歓迎します.
三重県松阪市出身.三重大学工学部機械材料工学科卒業,大学院工学研究科修士課程機械工学専攻を修了後,三重大学工学部機械工学科助手,助教授,教授を経て,2022年から現職.工学研究科在職中,高等教育創造開発センター,工学研究科プロジェクト研究室を兼務.
桑名市環境審議会・会長,桑名・員弁広域連合広域環境基本計画策定懇話会・会長,三重県環境審議会・委員,三重県・三重県リサイクル製品認定委員,他(2023.7時点).
日本機械学会動力エネルギーシステム部門運営委員会・委員,International Congress of Refrigeration・Reviewing Committee,International Conference on Power, Energy and Electrical Engineering・Technical Program Committee,International Conference on Renewable Energy and Environment Engineering・Technical Committee,他(2023.7時点).
危険物取扱者(乙種1~6類)
第2種放射線取扱主任者
ボイラー取扱技能講習修了(小規模ボイラー取扱)
ガス溶接技能講習修了
アーク溶接特別教育修了
小型移動式クレーン運転技能講習修了
玉掛け技能講習修了
フォークリフト運転技能講習修了
第一種自動車免許(大型,牽引,大型特殊,大型自動二輪)