歴史が好きで高校教師になりましたがあるとき生徒に「何でこんなこと勉強せんとあかんの?」と聞かれ,きちんと答えられなかった経験から,「なぜ社会科を学ぶのか」「社会科の学習を通してどんな生徒を育てたいのか」を考えてきました。やがて自分がよい先生になることよりも,「よい先生を育てたい」と思うようになりました。
私たちが生きる社会はどんな社会なのか,よりよい社会をどのように構想すればいいのかを社会科授業やカリキュラムの開発研究として公表してきました。その後,教師の授業力向上を支援するメンタリングの実践的研究を行うと共に,2018年度から制度化された高校通級の校内体制構築に取り組みむことで,教師の専門性育成をめざしています。
よりよい社会をめざす市民を育てることができる教師の養成と専門性向上のために,これからも研究を続けていきます。また,だれもがなりたい自分になれるための,高等学校における特別支援教育の校内体制づくりにも研究のフィールドを広げていきます。
1960年兵庫県生まれ。高校・中等教育学校で約30年社会科を担当。2020年広島大学大学院教育学研究科博士課程文化教育開発専攻修了 博士(教育学)。兵庫県立高校退職後,2021年,三重大学に着任,現在に至る。
全国社会科教育学会研究委員長
高校通級担当者 「つながる会」三重・岐阜支部長