大学が行う社会と連携する活動には、大学の本務である教育と研究について、自らの姿を客観的に捉え、求められる姿へと研ぎ澄ませていく手段としての役割があると考えています。このため大学が組織として行う社会連携には、大学が行っている教育と研究の姿を客観的に捉えるための手段として、また、大学の存在意義と価値を具体的に説明する手段としての役割があるのだと思います。以上の考えに立ち、大学による産学連携に関して、また、その手段としての地域イノベーションに関する研究を行っています。
「地域イノベーション学研究科」の設置に関与し、現在は地域イノベーション学研究科の特に博士課程において社会人を対象とした教育に注力しており、地域企業の経営者を社会人学生として受け入れています。このように大学院で学んだ経営者からは研究を通して得た成果を基に、新たな事業創出に繋げた事例も数多く存在します。
地域イノベーション学研究科での研究・教育の経験、成果を展開するために、国立研究開発法人科学技術振興機構共創の場形成支援プログラム地域共創分野副プログラムオフィサー、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)のプログラム・オフィサーとしての活動を行っています。
1987年筑波大学生物応用化学主専攻卒業後、(株)神戸製鋼所に入社。同社の生物研究所において研究開発に従事。1995年に筑波大学にて博士号(農学)取得。米国企業、大手外資系製薬企業の研究員などを経て、2000年の株式会社ジェネティックラボ設立時から主任研究員として遺伝子検査技術に関する研究・開発を行う。2002年4月から同社、代表取締役社長に就任。2004年 8月から同社技術顧問。2004年12月から三重大学医学部産学連携医学研究推進機構特命教授に就任後、2007年1月からは三重大学大学院医学系研究科教授。2010年4月から社会連携担当学長補佐として産学官連携体制の整備を進め、2011年4月から2018年6月まで三重大学地域戦略センターと三重大学研究展開支援拠点のセンター長を兼務。2013年4月から2021年3月まで副学長(社会連携担当)を兼務。 2016年4月に三重大学地域イノベーョン学研究科教授就任(現職)。2018年7月から2021年3月まで地域創生戦略企画室プロジェクト企画部門長。2020年10月からクロスアポイントメント制度にて宇都宮大学学術院教授就任(現職)。2020年10月から日本学術会議連携委員(経営学委員会)。最近の著書「社長100人博士化計画(月兎舎)」
戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期 課題4:ポストコロナ時代の学び方・働き方を実現するプラットフォームの構築 プログラム・ディレクター(PD)
国立研究開発法人科学技術振興機構, 共創の場形成支援プログラム地域共創分野 副プログラムオフィサー
2009年第1回イノベーションコーディネーター賞, JST理事長賞
2003年第2回日本バイオベンチャー大賞, 文部科学大臣賞
第1種放射線取扱主任者