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持続的な草地利用・家畜生産システムを確立するため、動物と放牧草地生態系の健康を科学する

吉原 佑

 

生物資源学研究科

資源循環学専攻

国際・地域資源学

研究分野:  

yoshihara(AT)bio.mie-u.ac.jp
(AT)は@に読み替えてください。

キーワード

  • 国際研究
  • 生態学
  • 畜産草地学
  • 草食動物
  • 牧草

関連するSDGs

  • 背景、動機付け

    研究の柱は、動物と放牧草地生態系の健康を科学することです。動物の健康とは、動物の栄養状態が良く、病気に罹患しておらず、ストレスの少なくおいしい肉を生産している状態です。したがって、動物(草食家畜)の健康を調べるために、生理、栄養、飼料、行動、病理、生態と肉質に関する研究を行っています. 放牧草地生態系の健康とは、草地が劣化することなく持続的に利用され、草原に多様な生物が共存することで生産機能など様々な生態系機能が発揮されている状態です。したがって、草地生態系の健康性を調べるため、放牧草原を構成する牧草-動物-土壌--気候の相互作用を含んだ生態系システムの解明を行っています

  • 成果、活用例

    国内でも三重県や北海道で放牧の研究等を行っていますが、メインの調査対象地域はモンゴル国です。モンゴルでは家畜の過放牧等による砂漠化などの環境問題や、草地劣化に伴う家畜の栄養・健康状態の悪化等が問題となっています。これらの課題の解決につながる応用的な研究アプローチを展開しています。例えば、モンゴルの放牧羊のエネルギー量を推定し、冬季の羊の生存に必要なエネルギー量を国際誌に発表しています。

  • 今後の展望展開

    空間明示モデルを用いてモンゴルの遊牧民や家畜の移動の空間パターンをシミュレートし、どのような遊牧もしくは家畜の行動パターンが草地劣化の軽減や家畜の生産性にとってより適切であるかを明らかにしていきたい。これらの研究を進めることで、草地保全や遊牧民の生活の向上に寄与するだろう。

  • 主な研究業績・作品等

    • Yoshihara Y., Chimeddorj B., Buuueibaatar B., Lhaquasuren B. & Takatsuki S. (2008) Biological Conservation, 141, 2376-2386.
    • Yoshihara Y., Ohkuro T., Buuveibaatar B., Undarmaa J. & Takeuchi K. (2010) Oecologia, 162, 427-434.
    • Yoshihara Y., Luo Dian, Buyantogtokh Choijilsuren, Shoya Koto, Kazuhiro Umemura, Norikazu Yamanaka, Javzandolgor Tserendorj and Masato Shinoda. (2021) Applied Animal Science. 37, 589-594
    • 900
  • 略歴

    学生時代は生態学を学び、東北大学農学部(助教)と現職(准教授)では生態学と畜産草地学を融合した学際的な研究を展開する。大学院生からモンゴル国でフィールド研究をスタートさせ、延べ15年に及ぶ

  • 社会とのつながり

     

  • 資格

     

  • 高大連携における探究活動の支援分野

    • 環境への課題
    • 自然科学(化学・生物・数学など)への課題