胎児発育不全や妊娠高血圧症候群は、胎盤機能不全を原因とし、将来の母児の心血管疾患や糖尿病などの代謝性疾患のリスクになるとされる、周産期領域における重大な疾患です。妊娠に際して多くの患者が本疾患に罹患するにも関わらず、治療法は存在せず、適切なタイミングで分娩とすることのみが現在の対処法となっています。これまで存在しなかった胎内薬物治療を開発することにより、長期的な母児の予後を改善したいと考えています。
新しい治療を開発することにより、母児の予後を短期的、長期的な予後を改善することができると考えています。本分野は治療法が未だ存在せず、将来的な発展のさきがけになる可能性があります。
現在胎児発育不全に対するホスホジエステラーゼ5阻害薬:タダラフィルの経母体投与における有効性に関する臨床試験を行っており、第Ⅱ相多施設共同ランダム化比較試験まで進んでいます。本試験の結果により、大きな周産期領域の薬物治療におけるパラダイムシフトが起こる可能性があると考えています。
2011年 三重大学大学院医学研究科卒業
2019年より三重大学医学部附属病院 産科婦人科助教
2024年よりUniversity of Cambridge,Department of Physiology, Development and Neuroscienceへ留学
日々臨床業務を行い、患者の診療を行う傍ら、研究も積極的に行い、医療の進歩に貢献できるよう努めています。
2022年より、日本妊娠高血圧学会幹事を拝命しており、本分野の社会における普及に取り組んでいます。
日本産科婦人科学会専門医
日本癌治療認定医
日本産婦人科内視鏡認定医
日本婦人科腫瘍学会専門医