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人間にとって老いとはなにかを考える

菅沼 文乃

准教授

人文学部

文化学科

社会・文化行動学

研究分野:  

suganuma.human(AT)mie-u.ac.jp
(AT)は@に読み替えてください。

キーワード

  • 老い
  • 沖縄

関連するSDGs

  • 背景、動機付け

    私はこれまで、「老いる」とは何を意味するのかという問いを軸に研究を進めてきました。老年期の経験や生き方に見られる個人差に注目し、その多様性を人類学的視点から捉えることで、「老い」をめぐる多面的な課題を考察することを主なテーマとしています。

  • 成果、活用例

    これまで、東海地域および沖縄県を中心にフィールドワークを行ってきました。とりわけ、沖縄県の都市部を事例とした「老いる」ことの人類学的研究では、老年者の日常生活に着目し、「老い」のあり方を検討しました。対象地域である沖縄県都市部において、老年者の個人性を手がかりに、画一的に語られがちな「高齢者」像や抽象化された老いには還元されない、多様な老いの姿や老年者個々のあり方を明らかにすることを目指しました。

  • 今後の展望展開

    現在は、「きたるべき死」までを視野に入れた老いのありようを明らかにすることを目的として、沖縄県那覇市および沖縄県北部を対象とした調査を進めています。「きたるべき死」をめぐるテーマとして、老いの準備や死への備え、とりわけその一端をなす終活の実態に焦点を当てています。

    また、所属する海女研究センターでの研究として、鳥羽志摩の地域史・個人史に関する文献調査および聞き取り調査にも取り組んでいます。第一に、伊勢志摩の海女さんを対象としてライフストーリー調査を行い、彼女たちが語る多様で固有の人生経験を通して、文化・社会・人々に根ざした生活のあり方を明らかにし、さらに地域の生活史の再構成を試みます。

  • 主な研究業績・作品等

    • 社会にあらわれる老い、人々に生きられる老い─ 人類学における老いの対象化について─:菅沼文乃、『人類学研究所研究論集 人類学・考古学の「大きな理論」と「現場の理論」 』(2023年、12号、46-56ページ)
    • 『<老い>の営みの人類学』森話社(2017年)
    • 地域祭祀はいかに継続さえるのか―沖縄県那覇市若狭の事例報告から― :菅沼文乃、『沖縄文化』(2025年、34(2-128)号、183-199ページ)
  • 略歴

  • 社会とのつながり

  • 資格

  • 高大連携における探究活動の支援分野

    • 人文科学(文学・歴史・語学・心理学など)への課題