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異文化のフィールドから身近な世界を見る

深田淳太郎

教授

人文学部

文化学科

社会・文化行動学

研究分野: 文化人類学

キーワード

  • 経済人類学
  • 貝殻貨幣
  • パプアニューギニア

関連するSDGs

  • 背景、動機付け

    パプアニューギニアのラバウルという町の周辺で用いられている貝殻貨幣について研究しています。「まだそんなものを使っているのか」と思うかもしれませんが、それは19世紀後半に白人の植民者たちも言っていたことです。「市場経済が浸透すれば、貝殻貨幣など無くなるだろう」と。
     ところが150年以上が経過した現在でも、ラバウルの人びとは銀行のキャッシュカードで現金を引き出し、スマホで電子送金しながら、貝殻貨幣を使い続けています。現実には市場経済と貝殻貨幣は共存するものなのです。
     このような状況で「まだ」と評されるべきは誰でしょうか。それは「市場経済化が進み、法定通貨が浸透すれば貝殻貨幣は姿を消す」という現実にそぐわない「常識」を、150年以上も変わらず「まだ」信じ続けている私たちの方です。
     文化人類学は、私たちとは異なる生活環境や社会状況を生きる人々の生活の営みを見ることを通して、常識を相対化し、あたりまえだと思っている世界のあり方を問い直し、拡張しようとする学問です。

  • 成果、活用例

    文化人類学という学問は、なにか医学や工学のように、なにか直接的に人間を助けたり、建物を頑丈にしたりというかたちで「役に立つ」学問ではありません。
     しかし、グローバリゼーションが進行し、多様な文化や地域の人びとが共に生きていかねばならない現代社会において、他者に対する自分たちの見方がどのようなものであるかを俯瞰して捉え直し、その見方が歴史的・社会的にどのように作り出されてきたのかを考えることができるのは、市民にとって極めて重要な教養であると私は考えます。

  • 今後の展望展開

    これまでも市民講座などでの文化人類学の講義は行なってきましたので、そのような活動は継続していくつもりです。また今後は海女センターを拠点に文化人類学的なフィールドワークを通じて、地域文化の研究や保存、振興にも関わっていければと考えています。

  • 主な研究業績・作品等

    • 『貨幣再考ーー移りゆく貨幣の行方を考えるために』(2026)岩波書店(共著)
    • 『人類学と会計学のトランスフォーマティブ研究』(2022)清水弘文堂書房(共著)
    • 『文化人類学の思考法』(2019)世界思想社(共著)
  • 略歴

  • 社会とのつながり

  • 資格

     

  • 高大連携における探究活動の支援分野

    • 人文科学(文学・歴史・語学・心理学など)への課題
    • 社会科学(政治・経済など)への課題