助教/日本学術振興会特別研究員(PD)
人文学部
研究分野: 哲学
「ブラックボックスの認識論」をテーマとして、哲学分野で研究に取り組んできました。これは、獲得された過程に不透明な部分がある信念の認識的ステータス(知識、正当化など)を、いわゆる分析哲学の潮流に連なる現代認識論の観点から明らかにすることを目指すものです。
ブラックボックスに由来する信念を扱う基盤として、知識や正当化が失われる現象、すなわち阻却(defeat)という事態を説明できるような信頼性主義(reliabilism)理論を構築し擁護する研究を行ってきました。こうした基礎理論をブラックボックスの具体的な場面、例えば他者の証言や対話型AIに由来する知識にまつわる問題へと応用する研究にも取り組んでいます。
その形成過程のブラックボックスを開くことが信念や主張のステータスに何をもたらすかという観点から、暴露論証(debunking argument)にも関心を持っておいます。社会認識論と議論学の視点から、哲学の議論において暴露論証が果たす機能を明らかしたいと考えています。
群馬県出身。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了後、2025年より現職。